FPGA デジタルFMチューナ(FMDDC-3)   ケース製作中(その3)

やっと全部の基板が揃いました。最後に届いた基板は2ヶ月かかりました。春節新型コロナウイルスの影響を諸に受けてしまいました。ただ、最近注文した基板はスケジュール通りですので、今は工場の稼働ほぼ元に戻ったようです。

下の写真はフロントパネルの裏側の液晶表示周りです。パネルの厚さがないため、スタッドを立てるねじ切りは出来ませんので、位置合わせのザグリを入れてもらいました。このザグリ部分に接着剤を流し込みスタッドを接着します。液晶表示部分はスモーク透明のシートを貼りました。

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下の写真は基板を取付けたところ。珍しく?、全て問題もなく取付けられました。

表示器はOLEDです。その基板の後ろにマイコンを乗せました。マイコンはAtmega64を使用しています。

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 つづく

FPGA デジタルFMチューナ(FMDDC-3)   ケース製作中(その2)

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業者に依頼していたフロントパネルが出来上がってきました。前回のSDTrans384を依頼した業者は文字入れが結構高価だったので別の業者に頼みました。今回の業者もキズも付けずに加工は綺麗に仕上げて来ました。

ここで早速反省点。文字サイズが大き過ぎました。見積書に彫刻の後にスミ入れ、と書いてありましたが、色指定をしなかったため真っ黒の文字になりました。元々文字サイズが大きいことに加え、黒文字なので見た目が更に大きく見えてしまいました。

一寸高級感に欠けた作りになってしまいましたが、老眼の年寄りには分かり易くて良い、ということで、製作を進めます。

それにしても中国から基板が来ない。

やっとShippedとなったけど、発送方法をEMSにしたため輸送に時間がかかっているみたい。

FPGA デジタルFMチューナ(FMDDC-3)  ケース製作中(その1)

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FMDDC-3のケースを製作中です。前に製作したSDTrans384と同じタカチのOSシリーズのケースです。今はフロントパネルの加工を業者に依頼中で、写真のようにリアパネルの加工と、シャーシに基板の取付けが終わったところです。

この状態でも電源を入れるとFM放送は聴けます。

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 リアパネルの加工は自作です。コネクターの配置は、左からアンテナ入力(F型コネクタ-)、デジタル同軸出力(RCAフォノ)、アナログ出力Rch(RCAフォノ)、アナログ出力Lch(RCAフォノ)、マイコン書込み用ISP(DINコネクター)、ACインレットの順になっています。デジタル出力の光出力は、トスリンクの四角い穴は綺麗に加工できないので搭載するのはヤメにしました。ISP用のDINコネクターは、ケースの蓋をしても外部からマイコンに書き込みできるようにしました。

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電源回路の構成は前に作ったSDTrans384とほぼ同じです。SDTrans384では別々の基板にしていましたが、一つの基板にしたため配線もスッキリしました。

ACインレットはフルテック製、アモルメットコアを使用したコモンモードフィルター、黒いAC-DCコンバーターマイコンのバックアップ用電源でDC5V。コンバーターの前はフォトトライアックを使用したACスイッチです。トロイダルトランスはFMDDC-3用。トランスの隣はTPS7A4700を使用した超ローノイズのDC5V電源です。電源ICは基板の裏に付いています。電流が0.65Aも流れるので一寸放熱器が小さいかも。

今後の予定

  • 基板を中国に注文していますが、新型コロナウイルスの影響で出来上がって来ません。春節前に注文して1ヶ月以上経っても注文履歴には「製造中」のまま。大変な時期なので気長に待つしかありません。
  • シャーシの真ん中の空いているスペースには将来DAC基板を付ける予定です。DAC・ICはどれを使うかは考え中。
  • 取り敢えずフロントパネルとマイコン基板が入手できたら、FMDDC-3をシリアル制御できるようプログラムを組む予定です。

つづく、、、

 

FPGAデジタルFMチューナ FMDDC-3

f:id:JH1HTQ:20200104145701j:plain        林さんが開発したFPGAデジタルFMチューナ・FMDDC-3を購入しました。プロ版とスタンダード版の2種類がありますが、折角ですのでプロ版にしました。プロ版はフロントエンドのシールドケースとLCD表示器が付属(STD版はオプション)しています。シールドケースはアルミ削り出しの立派なモノです。プロ版の一番は16bitのADコンバータを使用していること。そのためSN比は100dB以上とれ、受信レンジが拡大して使い易くなります。

 購入に当たり、林さんには取り敢えず受信できるように受信周波数をプログラム上に書き込んで頂きました。我家はマンション2階でエアーでの直接受信はできず、CATV(J-COM)経由になります。そのためマルチパスキャンセラー(MPC)機能の恩恵には預かることはできません。因みにCATV配信で受信したとき、LCDに表示されるDU比は下の写真のように、全てのチャンネルで40dB以上で、一見マルチパスがないような表示になります。これホント? 林さんによると、特に操作をしているのではなく、再送信したあとの配信経路が悪さをしているのではないか、ということです。以前家のJ-COMと他のCATV会社のSN比を比較測定したことがありますが、J-COMは10dBほどSN比が悪い結果となっています。これも関係しているかも知れません。

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        (J-COM経由での受信環境)

 購入したFMDDC-3にはアナログ出力部の端子類は付いていません。最終的にはケースに入れるつもりですが、平衡型(XLR)は使用しないことと、端子の取付加工が正確にできないため付けずにお願いしました。リアパネルに取付けるアナログ出力は配線式のコネクタを使用する予定です。

 本体の納入の際に実測データが添付されていました。そのデータを見ると、SN比は100dB以上がとれ、セパレーションは100dB以上(10Hz~16kHz)と、もの凄い特性です。手に入る市販の測定器ではSN比は良くて85dB、セパレーションでは60~70dBが出れば良い方です。市販の測定器で測ると測定器の実力を測っていることになります。特性を見る限りではA社の40万円近くするFMチューナを遙かに超す特性です。

 しばらくはこの裸のまま使用し、追々ケースに入れる予定です。ラズパイを使用したプログラムが公開されていますが、録音はやりませんし、ラズパイは使ったことがないために他の方法を考えています。

ES9038Q2M DAC基板

 ES9038Q2M搭載のDAC基板をAmazonで手に入れました。下の写真が送られてきた郵便物。中国から送られてきました。荷姿はプチプチの袋ですが、重量物を乗せられたら基板が破損しそう。

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 ES9038Q2Mを搭載した基板は数種類あるようです。その中で使い易いLCD付きのセットを購入しました。

  袋から出て来たのは、本体、LCD、ロータリーエンコーダ、ジャンパー線のセットです。取扱説明書はありません。

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 ES9038Q2Mは外形が4mmx6mmと大変小さい長方形のDACです。リードのないQFNですので自作するのは大変です。 

 構成はES9038Q2Mは電圧駆動で、後段のオペアンプJRCの5532DDが使われています。入力は光、同軸、更にI2Sでの接続も可能です。電源は9V~12V単一で動作させる場合と、±15Vを別途供給して働かす場合があります。音質重視でしたら後者にした方が良いと思います。

f:id:JH1HTQ:20191230110423j:plain         取り敢えず9Vをつないで動作を確認することにしました。9V単一の場合はJ6のジャンパー線をハンダで短絡します。DCジャックから9Vを供給。ところがこのままではLCDには表示されましたが、ロータリーエンコーダを回しても変化しません。簡単な説明書くらい欲しいですね。

 試行錯誤して、やっと正常動作することが出来ました。下の写真で、J1とJ2にジャンパ線を取付けないとロータリーエンコーダが動作しませんでした。ロータリーエンコーダを回すとアッテネータ動作、軸を押すと入力選択ができます。LCD基板上にあるタクトスイッチ(MENUの表示)のパターンを短絡したら入力選択ができました。ロータリーエンコーダの軸と同じ動作です。

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 下の写真はCDプレーヤとトスリンクで接続したところです。音は出てきましたが、何故か基板上のLOCKインジケータは点灯しませんでした。

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 次にFPGAデジタルFMチューナのデジタル信号を接続してみました。サンプリング周波数をそれぞれ48kHz(光)、96kHz(同軸)、192kHz(同軸)で試してみたところ、特に問題なく動作しました。

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 因みにトスリンクで192kHを試してみました。トスリンクは192kHzは保証されていないと思いますが、特に問題なく動作しました。

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  ES9038Q2Mで検索すると、当DACを搭載した同じような基板が数多くヒットします。それらは殆ど中国製です。実装を見ると綺麗にハンダ付けされていますので、手付けではなさそうです。多分小さなメーカーが開発販売しているように見えますが、5,000円くらいで販売するとは凄いですね。

 ただ、中国製の基板セットは殆ど取扱説明書がありませんので、いろいろ試しながら使うことになります。

SDTrans384のマルチ電源化と、ケースイン

SDTrans384の写真  左の写真がSDTrans384です。WaveファイルやDSDファイルを再生できるSDカード・トランスポートです。(SDTrans384については開発者のHPをご覧ください。)
 今までこの基板の状態で使用していましたが、ケースに入れることにしました。また、ついでにマルチ電源化に改造して高音質化を狙います。

 

(1)ケースイン
SDTrans384の写真

SDTrans384の写真

 ケースはタカチ製作所のOSシリーズです。大きさは430(W)x320(D)x70mm(H)で、所謂コンポサイズです。フロントパネルの厚さはは3mmあります。
 市販のケースを使用したときの最大の問題点は加工です。表示器周りの四角い穴や、SDカードの挿入口の細長い穴は、素人では綺麗に開けるのはまず不可能です。 折角ですので、今回はフロントパネルの加工のみ、CADで図面を書いて業者に頼みました。さすがに綺麗に仕上がってきました。
 リアパネルは手加工です。部品は外から取り付けていますので、少々加工が粗くても分かりません。ただ、ACソケットの四角い穴開けには苦労しました。


 ここで失敗の一つ。フロントパネルの印字を転写シートでしたこと。ご覧のように地の透明シートが見えてしまい、折角加工が綺麗にできているのに台無しになりました。 文字だけ転写できるシートがあればいいのですが、ここはケチらずに業者に印刷か、彫刻を依頼すればよかったようです。

SDTrans384の写真 SDTrans384の写真

 電源ONになるとスイッチの周囲が白く点灯します。液晶表示器の部分はスモーク色のアクリル板があり、表示器本体は前面に出でいません。このアクリル板の加工も業者に依頼しました。 これもピッタリと収まりました。ただ、実際表示器が点灯すると、バックライトの光漏れが結構あり、目隠しのため、黒色シートをアクリル板の裏に貼っています。 表示器の横にリモコン受光部があります。
 SD CARDの挿入口の上はSDカード関係のインジケータです。SDカードへのアクセスがあると青色LED(ACS)が点灯します。SDカードがないと橙色LED(EMP)が点灯します。

 ここでもう一つの失敗。フロントパネルの厚さが3mmもあるので、SDカードを押し込んだとき、カードの頭がパネルと面一になってしまい、カードの取り出しがやりづらくなってしまいました。 SDカードソケットの挿入口を、もう少しフロント側に来るように、パネルの裏を1mmほど削ってもらえばよかったようです。

 

(2)超ローノイズ電源によるマルチ電源化
内部写真

 マルチ電源化するには、1.2V、2.5V、3.3Vx3、5Vの6回路必要です。オリジナルでは5V単一で動作しますが、5Vを除いて、他の5回路はショートピンを取り外せば分岐できるようになっています。 ショートピンはハンダ付けされていますので、パターンを破損しないよう慎重に取り外します。多層基板なのでパターンを破損すると修復が難しくなります。 ショートピンを取り外した後はコネクタを取り付けました。
 6回路の電源は2次側2巻きのトロイダルトランスを3個使用して各回路専用としました。

レギュレータ基板_1の写真 レギュレータ基板_2の写真

 上の写真が超ローノイズ・レギュレータ回路の基板です。TSP4700で一端5Vに降圧し、更にLT3042x2個で各々の電圧にします。 TSP4700はディップスイッチでいろいろな電圧に変更できます。LT3042はパラ接続することで、理論的にはノイズを1/√2低減させています。5V電源はTSP4700だけですが、 この電源は液晶表示器に供給する電源ですので、それほど神経質になることはありません。また、基板には銅製の放熱器を付けていますが、 電流はそれほど流れませんので、ただ見栄えをよくするために付けました。(レギュレータICは基板の裏側)
 整流回路には音質が良いとの評判の、シリコンカーバイトショットキーバリアダイオード(Sic SBD)を4個使用し、ブリッジ整流をしています。(5Vレギュレターを除く)
 説明書に「6回路の電源は同時にONになるように」、と書かれています。そのため、レギュレータICのコントロール端子を制御して、同時にONになるようにしました。 また、電源スイッチを入れると、整流後が十分立ち上がる1秒後にONなるよう、ディレーをマイコンで生成しています。

 

(3)マイコン基板と、AC/DC制御基板
マイコン基板の写真 AC_DC基板の写真

 左の写真の小さな基板はマイコン基板です。市販のCPUモジュール基板でAtmega328Pが搭載されています。マイコンではリモコン処理と電源ON/OFF制御、またAC電源ON時の1秒ディレーを生成しています。
 電源スイッチはモーメンタリー動作(押したときのみON)ですので、マイコンは押されたときを検出し、1次側AC電源と各DC電源を制御します。
 右の写真はバックアップ電源とAC、DC電源の制御基板です。1次側の電源スイッチもリモコンで制御するので、マイコン基板は常時通電する必要があります。 黒い部品がAC-DC スイッチング電源(AC100V→DC5V)でマイコンに電源供給しています。
 1次側AC電源のON/OFFはサイリスタで切換えています。また、各DC電源の制御用リレーはこの基板上のフォトカプラで行っています。

 

(4)コモンモードフィルタと、リモコン
マイコン基板_1の写真 AC_DC基板_2の写真

 コモンモードフィルタはアモルメットコアに銀メッキ線を巻いて作りました。 アモルメットコアに通すと、S/N比が向上し、高域がすっきりするとの評判です。
 ACソケットはフルテック製を使用しています。金メッキのオーディオ用はこれしかないようです。
 リモコンユニットは秋月から購入しました。電源スイッチを含め、フロントパネルのスイッチは全て動作します。

 

(5)ブロックダイア
 下図が全体図です。青色がACライン、赤色がDCライン、緑色が制御ラインです。

AC_DC基板_2の写真 

ブログ開始

 ブログを始めました。


今までアップしていたホームページを一端リセットしました。
 ホームページはこの数年間は全く更新することもなく、内容も古くなりました。 参加を止めてしまったコンテスト関係の記事や、既に手放したセットの製作記事などがありましたので、それらを全て削除しました。
 取りあえずホームページの画面は簡素化して続けますが、ブログも始めました。暫くしてからどちらか一本に移行したいと考えています。